こんにちは。イカPOです。 今回は、「外側ストラップ付き金属支柱付き短下肢装具」について解説します。
この記事ではその正体や効果、「内側ストラップ付き」との違いについてサクッと解説します。
まず結論から言います。 外側ストラップ付き金属支柱付き短下肢装具は、「内反尖足」に対して使用される装具です。 この名称が出てきたら、「あ、内反尖足に関わる話だな」と思えばOKです。
ちなみに、外側ストラップ付き金属支柱付き短下肢装具は「Tストラップがついた両側支柱の短下肢装具」のことです。 つまり、外側ストラップ = Tストラップ です。
義肢装具士(PO)は「外側ストラップ」よりも「Tストラップ」という名称で記憶している人が多いです。そのため、「外側ストラップ付き」と言うと一瞬首をかしげられるかもしれませんが、「内反を矯正するストラップ」と言い換えればすぐに伝わります。モーマンタイです。
外側ストラップ付き金属支柱付き短下肢装具はどんな装具?
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まずは用語の整理からいきましょう。 冒頭でも説明しましたが、これは金属支柱の短下肢装具にTストラップをつけた仕様のことです。

効果と構造 : 主に内反尖足に対して有効な仕様です。 構造としては、内側の支柱を支点にして、外果付近を内側に押し込む力を発生させます。これにより、足関節の内反変形を効果的に抑制します。
形状がアルファベットの「T」の字に見えるため、「Tストラップ」と呼ばれています。
外側ストラップと内側ストラップの違いとは?
「外側」と「内側」、どっちがどっちだったかな?と迷うことがありますが、以下の2点を覚えればOKです。
- 外側ストラップ: 内反矯正
- 内側ストラップ: 外反矯正
Tストラップ・Yストラップと、外側ストラップ・内側ストラップの関係性
では、「T」や「Y」との関係はどうなっているのでしょうか。
- Tストラップ とは、外側ストラップ のことです。
- Yストラップ とは、内側ストラップ のことです。
つまり、関係式にすると以下のようになります。
- Tストラップ = 外側ストラップ = 内反矯正
- Yストラップ = 内側ストラップ = 外反矯正
覚え方としては、「ワイ(Y)は外反や!」と関西弁で覚えると楽です。(実際にワイとか言いませんけどね)
TストラップとYストラップの詳細な違いについては、こちらの記事も参照してください。
外側ストラップ(Tストラップ)を使用するケースとは?
臨床現場では、以下のようなケースで使用することが多いです。
- 足部の強い内反がある場合
- 内反尖足が見られる場合
判断のポイント: 評価用装具(仮合わせ等の装具)を装着した際、ストラップなしの状態だと外果が外側の支柱に当たってしまう場合は、ストラップの使用を検討してください。
特に内反尖足がある場合は、Tストラップだけでなく、以下の仕様の併用も検討してください。
- 足背バンド
- 補高
- 足板の補強
また、靴の選定も重要です。短靴ではなくチャッカ靴にすることで、外果を保護しつつ、内補高を入れた際にも靴が脱げにくくなります。
内反尖足対策については、こちらの記事も参考にしてください。
外側ストラップ(Tストラップ)は後付けできるのか?

「装具が完成したあとに、やっぱりTストラップを追加したい」 こういった相談を受けることがありますが、その場でサッと取り付けることはできません。
実はTストラップは、単にネジで止めているだけでなく、靴底と靴のアッパー(本体)の間に挟み込んで強固に取り付けられています。
そのため、後付けするには一度靴底を剥がして分解し、ストラップをとりつけてから底を貼り直すという大掛かりな作業が必要です。 私の場合、作業スペースも時間も必要になるため、以下の条件をご了承いただいた上で、持ち帰り加工を行っています。
- 装具を持ち帰るため、「その装具がない期間」が発生すること
- 追加の加工賃が発生すること
装具がない期間をどう乗り切るかという問題があるので、可能な限り後付けは避けるべきだと私は考えています。製作前に仕様をしっかり決定するか、もし加工に出すなら「2具目の装具(替えの装具)」があるタイミングで行うのが理想です。
2具目の装具が必要な理由については、こちらの記事でも詳しく書いています。
まとめ
今回のポイントを整理します。
- 外側ストラップ = 内反矯正
- 外側ストラップ = Tストラップ
- 内反尖足が強い場合は、足背バンド・足板の補強・チャッカ靴との併用を検討する
この3点を押さえていただければ大丈夫かと思います。 それではまた。



