本義足の費用と作り方|申請から製作までをわかりやすく解説

この記事では、本義足の費用負担訓練用義足から本義足製作までの流れを、身体障害者手帳の制度を利用する場合に絞って解説します。
特に、初めて義足を製作する方やご家族が「どの制度を使えばよいのか」「自己負担はいくらになるのか」を理解できる内容になっています。

※一般的に「仮義足」「本義足」と呼ばれる義足は、制度上ではそれぞれ「訓練用義足」「更生用義足」と呼ばれます。本記事では、日常的に使われる呼び方を用いて説明します。


本義足とは?

「本義足」とは、制度上の用語で「更生用義足」を指します。
この2つは同じ意味で、病院での歩行訓練を終えた後、身体障害者手帳の制度を利用して費用補助を受け、生活期に使用する義足を製作します。

また、労災補償制度で費用補助を受けて製作する場合も、更生用義足に含まれます。
俗に言えば「手帳でつくる義足」。リハビリを終えて日常生活に戻る段階で作る義足、と考えるとイメージしやすいでしょう。


本義足の費用負担とは?

本義足の自己負担額は、住民税課税世帯で上限37,200円です。
この金額は補装具費支給制度で定められた自己負担の上限額にあたります。

補装具の製作費用は原則1割負担ですが、上限額があるため、実際の負担は37,200円を超えることはありません。
義足製作時には自治体から発行される「補装具費支給券」に、公費負担額と自己負担額が記載され、この自己負担額を製作業者に直接支払います。

本義足は訓練用義足と違い償還払い方式ではないため、一時的に全額を立て替える必要がありません。
ただし、役所への申請や更生相談所での判定など、事前の手続きは必須です。


本義足製作の流れと申請方法

※身体障害者手帳の制度を利用する場合

障害者手帳の制度を利用して本義足を製作する際の手順は、更生用装具の製作手続きと同じです。
以下は一般的な流れです。


所要期間

申請から完成・適合まで、順調に進めば平均2〜3か月程度かかります。


1. 役所(障害福祉課)で申請

  • 本義足製作の申請を行います。
  • 必要書類の例:印鑑、身体障害者手帳、マイナンバーカード
  • 生活状況や義足の使用状況について聞き取り調査が行われる場合があります。

2. 更生相談所による判定

装具の必要性や仕様について専門判定を受けます。
判定方法は以下の2種類です。

  • 直接判定:巡回相談などで更生相談所の職員が直接確認
  • 文書判定:医師の意見書と処方箋による判定

どちらの方法を採用するかは、自治体・都道府県・更生相談所の判断で決まります。


3. 見積書の作成・提出

判定内容に基づき、義肢装具製作所が見積書を作成し、役所へ提出します。


4. 支給券の発行

見積内容が妥当と判断されると、「補装具費支給券」が発行されます。


5. 義足の製作

支給券に基づき、本義足を製作します。
一般的な工程は、採型 → 仮合わせ → 本製作です。


6. 完成・適合判定

完成後、更生相談所や関係機関で適合判定を受けます。
自治体によっては、

  • 医師の適合意見書による文書判定
  • 巡回相談で直接判定後、完成時は文書判定
    など、運用が異なります。

参考サイト

大阪府補装具費の支給、適合判定について

https://www.pref.osaka.lg.jp/o090160/jiritsusodan/h28sintai/h28teigi.html

ポイント
本義足を製作する際は、まず役所の障害福祉課に相談し、申請手続きを開始しましょう。
更生相談所の指示に従うことで、申請がスムーズに進みます。



義足の修理・作り替え|申請方法と交換の目安

作り替えや修理にかかる費用も、補装具費支給制度の対象です。
新規製作と同じく、役所の障害福祉課への申請が必要です。


判定の有無

修理には、判定が必要な場合不要な場合があります。
判定の要否は、更生相談所と役所の判断によって決まり、自治体ごとに対応が異なります。


修理の内容と頻度

義足の修理は、骨格構造の場合部品を丸ごと交換する「交換修理」が大半です。
特にライナーは毎日肌に触れるため消耗が早く、1年〜1年半ごとに交換申請するのが望ましいです。


修理・作り替えのポイント

  • 公費支給の対象になる
  • 判定の要否は自治体判断
  • 消耗部品(ライナーなど)は定期的に交換申請がおすすめ

まとめ

本義足は、制度上では更生用義足と呼ばれ、身体障害者手帳の制度を利用して製作します。
費用は住民税課税世帯で自己負担上限37,200円(非課税世帯はさらに軽減)で、償還払い不要のため立て替え負担がありません。

製作の流れは、役所で申請 → 更生相談所の判定 → 見積書提出 → 支給券発行 → 製作 → 完成・適合判定という順で進み、申請から完成まで2〜3か月が目安です。

修理や作り替えも補装具費支給制度の対象で、ライナーなどの消耗部品は1年〜1年半ごとの交換申請を推奨します。

制度の詳細や申請方法は自治体によって異なります。必ず役所の障害福祉課や更生相談所に確認してください。

本義足と仮義足の違いについては下記の記事をご参照ください。

義足の用語についてはこちらの記事も

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