こんにちは。イカPOです。
1 cm 以内の脚長差なら市販インソールで行う「内補高」が手軽で低コスト、1 cm を超える補正や履き心地を優先したい場合は靴底を加工する「外補高」が安全で快適──これが補高選びの基本です。装具と併用するケースでは「患側=装具内補高」「健側=外補高」でバランスを取ることが多め。この記事では、迷いやすい内補高と外補高それぞれのメリット・デメリットを整理しましたので、ぜひ参考にしてください。
内補高と外補高のメリット・デメリット【脚長差を補正】

まず用語を整理します。
- 内補高 … 靴の内部(インソールなど)で高さを調整する方法。
- 外補高 … 靴底を 外側 から加工して高さを調整する方法。
靴(装具)の中で高さを足すのが内補高、外で厚みを足すのが外補高です。
内補高はシークレットブーツ、外補高は厚底ブーツをイメージするとわかりやすいかも。
内補高の特徴・メリット・デメリット|インソールで調整

メリット
- 中敷き(インソール)を入れ替えれば別の靴にも転用できる。
- 靴の外観が変わらないため、周囲に気づかれにくい。
デメリット
- 靴内部の容積が減り、踵が浅くなるため脱げやすい。
- 圧迫感が増して履き心地が悪化し、補高量によっては靴に足が入らない。
目安: 1 cm 以内までが推奨。それ以上は履き心地への影響が大きくなります。
外補高の特徴・メリット・デメリット|靴底加工で調整

メリット
- 靴内部のフィット感は変わらない。
- 1 cm を超える補高にも対応可能。
デメリット
- 左右で靴底厚が違うため見た目に差が出る。
- 靴を買い替えるたびに加工費と時間がかかる。
- ソールが厚いほど地面からの感覚が鈍る。
内補高と外補高どちらを選ぶ?判断基準とチェックリスト
- 1 cm 以内 → 内補高 で十分。市販インソールで低コストに対応可。
- 1 cm 超 → 外補高 を推奨。靴改造が必要だが履き心地を守れる。
- 既に足底板・アーチサポートを使用している場合は、靴内部スペース確保のため外補高を選ぶケースが多い。
装具併用例(足部覆い型、シューホーンブレース等)
- 患側:装具内で補高を行い、アライメントを調整
- 健側:外補高によって左右差を解消
私が担当するケースの多くは、上記の組み合わせで対応しています。
内補高・外補高はどこで頼める?依頼先と費用の目安
内補高(1 cm 以内)
- 依頼先・購入先:ドラッグストア・ネットショップ・100 円ショップなどで市販インソールを購入。または義肢装具製作所でインソール調整を依頼。
- 料金の目安:約 1,000〜3,000 円。
- ポイント:自分で入れ替えるだけなので手軽。まずは試しやすい方法です。
外補高(1 cm 超)
- 依頼先:靴の製作ができる義肢装具製作所、または靴底加工に対応する修理専門店。
- 料金の目安:片足 5,000〜10,000 円前後 / 納期 1〜2 週間。
- ポイント:足底板と併用する場合や高度な調整が必要な場合は、専門の義肢装具士に相談すると安心です。靴を製作できる補装具事業者や義肢製作所は靴底加工も行えることが多く、例えば神戸市補装具委託業者の「靴工房マルエ」は靴型装具や下肢装具、靴修理にも対応しています。
https://www.e-marue.com/repair
探し方のヒント
市役所・区役所の障害福祉課で「靴の製作ができる補装具事業者を紹介してほしい」と相談すると、地元の認可業者を教えてもらえるケースがあります。見つからないときは行政窓口に問い合わせてみると良いでしょう。
まとめ|補高で脚長差を快適に解消するポイント
- 内補高:目立たず転用しやすいが 1 cm 以上では履き心地悪化。
- 外補高:履き心地は保てるが、加工費と見た目に注意。
- 市販インソールは手軽だが、厚みとサイズが合うか必ずチェックする。
- 補高方法は「目的(高さ/アライメント/荷重分散)」と「補正量」で選択しよう。
参考になれば幸いです。それではまた!
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