短下肢装具屋内利用のすすめ:屋内用短下肢装具の仕様について解説(シューホーンブレイスなど)

こんにちは。イカPOです。

この記事では、屋内で使用可能な短下肢装具の種類と仕様について解説します。

結論からお伝えすると、厳密には「屋内専用の短下肢装具」というものは存在しません。屋内で使いやすいかどうかは、装具の足部の仕様(滑り止めの有無など)によって決まります。そのまま屋内で使える仕様の装具もありますが、滑り止めがない装具を使用する場合や、プラスチックが床を叩く音が気になる場合には、「装具用の室内履き」を併用することが重要です。

本記事では、屋内で装具を利用する際のポイントをはじめ、装具ごとの仕様、特徴、使用時の注意点、そしてデメリットの具体的な解消方法についてお伝えします。屋内で短下肢装具を安全かつ適切に使うためのガイドラインとして、ぜひご活用ください。

屋内で使用できる短下肢装具の仕様について

ここでは、屋内での使用に向いている装具の特徴について解説していきます。

屋内用の短下肢装具とは

厳密に言うと「屋内専用の短下肢装具」というものは存在しません。しかし、装具の仕様によって「屋内での使いやすさ」は大きく変わります。
特に両側支柱型(金属の支柱がついたタイプ)の装具では、足部の仕様を見ることで屋内向きか屋外向きかを判断できます。

両側支柱短下肢装具の屋内利用を想定した仕様

両側支柱型の短下肢装具を屋内で使う場合、主に以下の2つの仕様が想定されます。

  • 足部覆い型
  • プラスチック型で足底面に滑り止めがついているもの

足部覆い型(前開き式)

足部覆い型
つま先が開いており着脱が容易

足部覆い型の最大の特徴は、つま先が開いており着脱が容易な点です。靴のようにすっぽり覆うタイプに比べて簡単に履くことができます。

一方で、つま先が露出しているため屋外での利用には適していません。そのため、「屋内用に作られている」というよりも、「結果的に屋内での使用が推奨される」仕様と言えます。

プラスチック型

足部がプラスチックなので足底面に滑り止めを張ることができる。靴を履くことで屋外も利用可能。

足部がシューホーンブレイスの足部のようになっている仕様です。足底面に滑り止めをつけることで、装具単体でも屋内で利用できます。靴を履くことで屋外でも使用可能です。

  • 機能面: 両側支柱型とプラスチック短下肢装具の中間に位置します。
  • デメリット: 足部と継手が張り出すため、履ける靴が限られ、重量もプラスチック短下肢装具より重くなります。固定力は両側支柱なので高いですが、中間的な性質を持ちます。

プラスチック短下肢装具の場合(シューホンブレイスなど)

プラスチックタイプの短下肢装具。画像は川村義肢の公式カタログから引用。

屋内で使用する場合、足底面に滑り止めを貼る必要があります。滑り止めを貼っていない場合は、室内履きを履くことをおすすめします。滑り止めを貼っても、プラスチックが床を叩く音は消えないため、歩く際の音が気になる方は室内履きを利用すると良いでしょう。

足底面の茶色い部分が滑り止め。滑り止めを貼ることでフローリングでも摩擦力を確保できる。

この装具は、靴を履くだけで屋外に出られるため、屋内外両方で使う場合、着脱の面で非常に便利です(固定力などは別として)。

ゲイトソリューションデザインとオルトップAFOシリーズの屋内利用について

知名度の高い「ゲイトソリューションデザイン」や「オルトップAFOシリーズ」ですが、屋内で使用する場合には特有の注意点があります。

ゲイトソリューションデザイン(GSD)

ゲイトソリューションデザイン。川村義肢の公式カタログから引用。

こちらの装具は、足底面に滑り止めがついていません。そのため、そのままフローリング等で使用すると滑りやすく、大変危険ですのでおすすめできません。 屋内で使用する場合は、必ず室内履きと併用することを推奨します。

ゲイトソリューションデザインの足底面。滑り止めがついていない。屋内で使用する場合は、屋内履きとの併用が推奨される。

ゲイトソリューションシリーズの詳しい解説については、以下の記事も参考にしてください。

オルトップAFOシリーズ

こちらもゲイトソリューションデザインと同様に、足底面に滑り止めがついていません。そのため、屋内で安全に使用するには室内履きの着用をおすすめします。

(画像:オルトップAFOシリーズの足底面。このシリーズも足底面には滑り止めがついていないので、屋内利用の場合は室内履きと併用が推奨。)

オルトップAFOシリーズの足底面。このシリーズも足底面には滑り止めがついていないので、屋内利用の場合は室内履きと併用が推奨。

オルトップAFOシリーズについては、以下の記事も参考にしてください。

参考資料:装具仕様を想定した屋内履き

滑り止めがついていない装具を屋内で使う際、どのような室内履きを選べばよいのでしょうか。ここでは、装具との相性が良い専用の屋内履きをご紹介します。

Gaitfix(ゲイトフィックス)

ゲイトフィックス。画像はパシフィックサプライ社の公式サイトから引用

ゲイトソリューションシリーズやオルトップAFOシリーズを提供している、パシフィックサプライ社が販売する商品です。 最大の特徴は、ベルトで装具と靴をしっかり密着させられるため、屋内歩行の安定感が非常に高い点です。

一般的なスリッパタイプの屋内履きでは、「履物の踵が装具から離れて歩行の安定感を損なう」「装具と履物がぶつかって音が発生する」といった問題が起こりがちです。しかし、ゲイトフィックスであれば踵が浮かず、そのような問題が起こりにくくなります。

サイズはS、M、Lの3種類で展開されており、Amazonなどでも手軽に購入可能です。

参考URL


まとめ

今回は、短下肢装具を屋内で使用するための仕様について解説しました。

プラスチック短下肢装具は、足底面に滑り止めがついていれば、そのまま屋内での使用が可能です。一方で、滑り止めがついていない装具の場合は、安全のために「室内履き」を使用することが非常に重要なポイントになります。

また、室内履きには「装具で室内を歩くときの音を軽減できる」というメリットもあります。そのため、すでに滑り止めがついている短下肢装具をお持ちの方も、より快適な屋内生活のために一度導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

この記事が、皆さまの短下肢装具の適切な利用に役立てば幸いです。今回は以上です。ありがとうございました。


短下肢装具を屋外で使用するためのおすすめの靴についての記事はこちら

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